嘉門タツオ(達夫)師匠も廃業危機に
2018(平成30)年10月からJASRAC(日本音楽著作権協会)がスタートさせた「音楽著作権使用料制度」を巡り、お笑い界・音楽界に混乱が続いている。
「音楽著作権使用料制度」とは「音楽番組や替え歌などで原曲を利用する代わり原曲著作権保有者に対し支払う利用料」を指すのだが、従来バラエティ番組やお笑いアーティストが、番組内やアルバムとして、「替え歌」を発表する機会を奪ってしまったのだ。
「替え歌」と言えば、かつて紅白歌合戦に「替え歌」で出演した嘉門タツオ(達夫)師匠が有名だが、飲酒運転事故を起こし謹慎していたと言え、この制度の最大の被害者だと言われている。嘉門師匠に近い関係者は、
~かつては、ほぼ週一で老人ホームの慰問ライブや、夏になると大規模な団地のお祭りに御呼ばれする機会がありましたが、今は全く受ける事すらオコトワリしています。
昔はノーギャラでも、師匠が「ええやん。行こうや!。」で済んだ事も有りましたが、今は師匠が一局「替え歌」を歌うたびJASRACに「使用料」払わんとあきません。
一局あたりの料金は10円とか安いですが、こうしたチャリティ同然のライヴ活動は、一回当たりの出演料はスズメの涙程度です。そっから千円だの一万円だのJASRACに引かれたら、経費と相殺しても赤字です。ですから師匠は最近、
★破産する前に「廃業」した方がええか★
なんてシャレにもならんこと言いだしてます。大阪のミナミや十三の劇場に出演してた「替え歌ゲー人」の中には、ホンマに「廃業された」方がギョ―さんいます。関西のゲー人にとって、「替え歌」はひとつの文化です。それを「著作権」を盾に潰そうとするなんて、血も涙もありません。JASRACは「ジャスラック」って言うんですけど、完済時の関係者はみんな「『カス』ラック」って罵ってます~
きっかけは、やっぱり「あの男」
ではこの「音楽著作権使用料」制度とは、如何に誕生した経緯を辿ったのであろうか。ある音楽出版関係者が、こう証言してくれた。
~制度について、最初に話が出たのは2015(平成27)頃。その当時政権を握ってたのは、あの「安倍晋三」です。安倍首相は当時、自身や皇室をチャカす替え歌を、世間から一掃しようと目論んでたのですが、なかなかいい案が思いつかない。そこで、安倍首相は、時の青柳文化庁長官に指示させ、音楽著作権管理の精度化と替え歌流布の抑制を図る制度構築を、音楽業界と協議する様に指示を出したんです。
そこで当時の青柳文化庁長官は、JASRACの当時会長の都倉俊一に相談。アーティストの「パクリ問題」に頭を悩ませていたJASRACとしては「渡りに船」。
著作権を利用料として薄く広く徴収する事で、勝手に「替え歌」が広まらないよう、加えて国民の反発を食らわないよう制度化を構築したんです。
この都倉俊一、現在の文化庁長官です。大体の大筋は、ウラが読めると思います~
音楽番組が急減した背景
かつては「夜のヒットスタジオ」「ザベストテン」など音楽番組が花盛りだったギョーカイ。だが最近は「ミュージックステーション」など一部でしか音楽を楽しめる番組がない。その背景も、前出の音楽出版関係者が裏事情を明かしてくれた。
~要するに、番組内でアーティストが一局謳うたびに、JASRACにチャリン!って上納金が入る仕組み。そんなんじゃ、ギョーカイも一体年間幾らJASRACへ貢がなきゃいけなくなるのか。そんなバカバカしい事はないって、音楽番組の定期放送を止めてしまった。
政治的圧力で、著作権使用料支払いを踏み倒せるNHKに、うた番組が集中する構図です。ギョーカイは定期放送をしない代わり「音楽の日」って企画を出し、一括でJASRACに著作料を払い視聴者をショボく繋ぎとめてる訳。
その中でテレ朝「Mステ」が、民放の中で唯一定期も音楽番組を続けられてる背景にはやはり「あの事務所」の存在が出て来るんです。要するに、テレ朝からの著作権料徴収を踏み倒させる圧力役となってたんです~
近々日本の音楽業界は崩壊する
そう言えば、故富田勲氏と並び、日本のシンセサイザー演奏者・作曲家の草分け的存在と言われたホッピー神山氏は、この「音楽著作権使用料徴収制度」を痛烈に批判。JASRAC(ジャスラック)を「『カス』ラック」と呼び始めた張本人だが、いまや音楽界の誰もがJASRACを「カス!ラック」と呼び始めている。前出の音楽出版関係者は続いて、
~近々日本の音楽産業は崩壊しますよ。自由闊達に、言いたいことを言って表現して来たからこそ、日本の音楽界は発展し、JーPOPだって広く世界に認められた。それが権力に忖度する様になる人しか生き残れなくなりゃ、先々は見えましたね。
ジャニーズの崩壊は、その前段階でしょうか?。似たようなことは、ジャニーズだけでなくどこの事務所もやってますよ。ただ口封じが、ジャニーズはヘタクソだったわけ。
音楽と言う自由な表現の場を、著作権料支払いで圧力を掛ける日本の音楽界なんて、世界から早々に見放されますよ。
最近話題になってるイギリスのフェス企画会社のライヴに出演予定だった斎藤和義と銀杏BOYZのドタキャンも、実は実施直前にJASRACからフェス関係者に「音楽著作権使用料」の請求が行って、その額が数百万に及んだことから、関係者が「これじゃ商売にならんわ」って逃げだしたのが真相。JASRACの悪事が隠され、何でもかんでも音楽関係者・アーティストの責任にされる日本の音楽界なんて、早く潰れてくれたらいいのに(笑)~