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鉄道・バスの深夜減便減らせ!東京都がNPBに働きかけ・お盆の「ミッドナイトナイター」

プレイボールは「夜8時

いわゆる「2024」年問題で労務管理が強化され、深夜早朝・休日に大幅減便を余儀なくされてる鉄道・バスの公共交通機関。東京都内も例外ではなく、都心3区(港・中央・千代田)にも広がりを見せている。

こうした事に危機感を持った東京都は、NPB(日本プロ野球機構)とタッグを組んで八月のお盆期間中に東京ドームなどで開催予定のプロ野球の試合を、通常夕方6時プレイボールのところ、夜8時プレイボールとし、深夜帯での鉄道・バスの利用客を増やして、いわゆる「深夜早朝の公共交通維持への働きかけ」を行おうと企画を進めている。

具体的には、8月12~14日に東京ドームで開催予定の巨人ー阪神戦、同日程で神宮球場で開催予定のヤクルト―中日戦、8月16~18日神宮球場開催予定のヤクルトー広島戦などのプレイボールを、夕方6時から夜8時に遅らせ、終了予定時刻を11時前後に遅らせ同時間帯のJR・東京メトロ・都営地下鉄バス・私鉄各線を増発を促してコロナ禍以降減便が相次ぐ深夜早朝の公共交通機関の運行維持を支援しようと、東京都は目論んでいる。

せっかく深夜早朝運行を減らして、従事者のワークライフバランスを図ろうとする交通従事者に対しては「ケンカを売ってるのか!」という話だが、東京都には止むに止まれぬ事情がある。

それは、先日世界経済フォーラムで発表された各国都市の交通利便性を数値化した指標の発表で、東京は深夜早朝帯で、世界最低と評価されたからだ。コロナ禍を超えて、NY・パリ・ロンドンなど世界の大都市が、コロナ以前の交通体系を取り戻しつつあるのに対し、東京は都内23区でも鉄道・バスの減便が相次ぎ、ビジネスパーソンの移動に支障が生じていると評価されたのだ。

国際経済都市の地位を維持しようとする東京都当局にとって、ビジネスパーソン移動に赤信号が付いたことは、世界の名立たる企業が、今後東京進出を見合わせる選択をしかねない・・・それは東京の国際的地位を貶める事に、つながりかねないと東京都当局が危機感を持っていることの表れである。

 

大誤算の東京オリパラ

ある都市交通関係者が、東京都がオリパラ後の大誤算をこう嘆いてると言う。

旧選手村の晴海フラッグスと新橋・虎ノ門ヒルズを結ぶ東京BRTの平均乗車率が、何と20%弱。事業を請け負った京成バスが、昨年末に事業からの撤退を表明。東京都が慌てて補助金の増額を図り、撤退を思い止まらせた経緯があります。

さらに新交通システム「ゆりかもめ」の累積債務が増大。運営会社から「東京都直営」にしないと、数年内に破綻すると衝撃の申し入れがあったそうです。

東京都としては、オリパラをきっかけに、交通インフラの一部24時間化を目論んでいたようですが、コロナ禍が右とにぶっ潰したようです。加えて「都営交通事業が民業を圧迫している。」とやり玉に挙げられ、それをきっかけに都営交通を減便した途端「移動が不便になった」と都民から苦情が来る始末。

とは言え、人員不足でにっちもさっちもいかない公共交通を動かすためには、動かすための建前が必要。そのためにNPBとタッグを組もうってワケです~

動かした列車やバスが、どうかスカスカで走りませんように。